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エピソード6
 前回のミーティングから長らくの時間を置いて、今朝やっと弁護士事務所から、VAWAのビザ申請の手続きに取り掛かるという連絡を受けた。


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この、私がお世話になる『日本町アウトリーチ』は、サンフランシスコのジャパンタウンを拠点とした、非営利で法律問題の相談をしてくれる弁護士集団だ。
彼らには、シェルターにいる時から、ベビーの親権問題や、その他法律問題に関して助けてもらっている。

しかし、何しろこの事務所は非営利だという事もあって、とにかくそこにいる弁護士全てが忙しい。普段、何か問題が起こってこちらから事務所に連絡を取ろうとしても、担当弁護士に直接電話が繋がるなんて事は、奇跡に近い神業である。
通常は、受付で回してもらう彼らのボイスメールにメッセージを残し、その後は、ただひたすら向こうからの連絡を待つというパターンが殆どだ。

だが、待つとは言っても、もちろんここはアメリカだという事を忘れてはいけない。ブログ, エッセイ, シングルマザー, 海外生活, 人気のブログ, 注目のブログ, 話題のエッセイ, カリフォルニア生活, アメリカ生活, ノンフィクション, 現代画家, 人気, アーティスト, サンフランシスコ, フェースブック話題の人, 話題の人, 海外の日本人アーティスト, シェークスピア, 役者, 舞台俳優ただぼーっと待っているだけでは、欲しい物は何も手に入らない。

なかなか相手からの返事が入らない時には、何度も何度もボイスメールに同じメッセージを吹き込んで、自分がどれだけ困っているかを切々とアピールする位の厚かましさと、パフォーマンス力は、生活の基礎知識として持ち合わせておいたほうがいい。

サンフランシスコに来てから、何だか妙に、『鳴かぬなら、鳴かせてみせよホトトギス』という言葉が頭の中を通り過ぎる今日この頃だったりする。

まあそうは言っても、実際このアウトリーチには、ボランティア精神に富むエナジー溢れるアジア系弁護士たちが揃っている。特に、彼らは虐待関係のケースには強く、今まで負けた裁判などないそうだ。

今日電話をくれたのは、私の担当弁護士のインターンアシスタントをしているティファニーだった。彼女は中国系二世のアメリカ人で、まだ、ロースクールの最終学年にいる二十歳そこそこの若者だ。しかし、事務所で見る彼女の姿はキリリとスーツに髪を結い、もう、なかなかローヤー振りも板に付いている感じである。
早速彼女からは、VAWA申請の為の、山のような資料集めの『宿題』を申し付けられてしまった。

 

 ところでこの『VAWA』というのは、これはつまり、バイオレンス・アゲインスト・ウーマンズ・アクト。家庭内暴力を受けて、その配偶者から逃げ出して来た外国人女性の為に設けられるビザ枠の事だ。こちらで産まれた子供がいたり、事情があって、自分の国に帰る事が出来ずにこのアメリカに滞在する必要のある外国人女性たちに適用される。

シェルターに入ると、ビザを持たずに逃げて来た女性たちは、最初に、このVAWAを申請する事になる。そしてそれが移民局に認可されると、そこからグリーンカードの手続きが、このVAWAを元に進められて行く。
通常、グリーンカードの申請をする場合、米国市民や会社の雇用主などのスポンサーを必要とするケースが大半だ。しかし、一旦このVAWAが承認されると、グリンカードの申請は、自分自身をスポンサーとして移民局に書類の提出が出来るようになる。

しかし、もちろんこんな魔法のようなVAWAのビザも、無料でくれる物ではない。
今日、ティファニーから申し付けられた資料のリストを並べると、しっかりレポート用紙、びっしり1枚分以上にもなった。

ちなみにその内容といえば、出だしにある、戸籍やパスポートのコピーは、まあお安いご用だとしておこうブログ, エッセイ, シングルマザー, 海外生活, 人気のブログ, 注目のブログ, 話題のエッセイ, カリフォルニア生活, アメリカ生活, ノンフィクション, 現代画家, 人気, アーティスト, サンフランシスコ, フェースブック話題の人, 話題の人, 海外の日本人アーティスト, グリンカード, グリンカード手続き, 移民,  アメリカ移住
しかしその後には、日米両国における過去の無犯罪暦の証明レポート、指紋登録、結婚していた時に撮った写真やベビー誕生に関する証明資料、一緒に住んでいた事を証明する郵便物、夫婦共同銀行口座のナンバー、ウンヌンウンヌン‥と続いて行く。

元来、『無精』が服を着て歩くこの私、果たしていったい、これを全部集めるのに、何百年かかってしまうのだろう‥。
実際、この時点でもう既に、かなりヒトゴト・モード入る気分である。

しかし更に容赦はなく、この『ティファニーのリスト』、まだまだ果てなく続いて行く。
移民局に出す証人達の証言、結婚や家庭内暴力の様子をレポートしてくれる友人たちの手紙。そして当然のごとく、それら全ての英語訳。

うーん。もう冬眠にでも入ってしまいたい気分‥。

ええーい!とにかく今は、そんな事を言ってる時じゃない。
母は強し!お猿とこれから暮らして行くには、何としても、このVAWAが承認されなければ困るのだ。

今のこの私の身、生かされるも殺されるも、州法律様のお心一つにかかっている。

 

 シェルターに逃げた後、離婚や親権の裁判は、自動的にカリフォルニアの法律で進められる事になった。その為、お猿の親権についても、彼女が十八才になるまでは、父親の権利も尊重されて、母親だけが娘を連れて勝手に日本に帰るなどという事はもう出来ない。
もし仮に、強行突破でそういう事をしようものなら、『キッドナップ』、つまり、誘拐の罪で起訴される事にもなりかねない。
特にあのフレッドの事、下手な事をすると、次にはいったい何を仕出かすか分った物ではない。

そんなわけで、今の私の生活には、ビザの問題に加えてこの親権の問題も重く重くのしかかっている。
アメリカの法律というのは州ごとに違うのだけど、このカリフォルニア州の法律では、子供の親権は基本的に両親で分けるという考え方がある。お陰様で今の私、サンフランシスコを離れてアメリカ国内のどこかに短い旅行をする時でさえも、ベビーを一緒に連れ出すのには、『父親』のサインが入った書類を持ち運ばなければいけない始末である。

ベビーを連れて日本に帰るという事も、『父親』の同意がもらえれば話は別なのだけれど、まあ、あの阿呆のフレッドが、そんな同意書などに喜んでサインしてくれるとは思えない。

今まで、このような『スポコン魂』とは無縁の人生を送ってきた私だけど、これからはそんな事も言ってられない。
特にこのアメリカでは、ブログ, エッセイ, シングルマザー, 海外生活, 人気のブログ, 注目のブログ, 話題のエッセイ, カリフォルニア生活, アメリカ生活, ノンフィクション, 現代画家, 人気, アーティスト, サンフランシスコ, フェースブック話題の人, 話題の人, 海外の日本人アーティスト, 裁判, 親権, アメリカで離婚コートで人の情けなど期待するのは、ネコにお手を期待するのと同じことだ。
判事の判決が出た瞬間、自分の娘の顔さえも一生見る事が出来なくなるような緊迫感と厳しさを、これまでイヤという程実感させられて来た。
三十の半ばにして、産まれて初めて、『法律』という物の力の絶対さを思い知った私である。

 

 のっけから頭がクラクラして来る資料集めではあるけれど、いつまでぼやいていても仕方がない。

小さな頃から込み入った仕事をしようとすると、いつも最後には必ず収集が付かなくなり、途方に暮れるのが得意な私だった。そんな私を見兼ねて、まだ今の私と同じ位の年だった母親が、幼い私に魔法の言葉をくれた。

『簡単な事から取り掛かってみよう!』

当たり前のことだけど、簡単な事からリストを作って一つ一つ取り掛かって行くと、何となく物事が自然に片付いて行くような気がする。
人間の『刷り込み』とは恐ろしい物で、幼い頃に聞いた、こんな親の言葉を今でも忠実に守りながら、辛うじて、人並みの作業効率を保持出来ている私である。

そんな事を考えながら、今、自分の娘となったお猿の顔を見る。
これがまた彼女も、母親に負けず劣らず、かなりののんびり屋さんのようだ。
母から貰った魔法の言葉、どうやらこれからファミリーの歴史の中で、母から子に受け継がれる言葉となって行くようだ。

『簡単なことから取り掛かってみよう。』

さて明日は、ダウンタウンの日本領事館まで、離婚証明書を取りに行くことにしよう。

 

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[2012/03/25 09:27] | エピソード | トラックバック:(0) | コメント:(0) | page top↑
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