スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

いろんなブログが一度に探せるぶろぐ村ランキングはこちらです♪ 〜Enjoy

[--/--/-- --:--] | スポンサー広告 | page top↑
エピソード10
 VAWAの申請も無事通り、いよいよ待ちに待ったグリーンカード申請の為の書類集めが始まった。
今週は、それに添えるドクターのメディカルチェックに走り回る一週間となった。


ブログ, エッセイ, シングルマザー, 海外生活, 人気のブログ, 注目のブログ, 話題のエッセイ, カリフォルニア生活, アメリカ生活, ノンフィクション, 現代画家, 人気, アーティスト, サンフランシスコ, フェースブック話題の人, 話題の人, 海外の日本人アーティスト, チャイナタウン, ベイブリッジ

 

 ところで色気の無い話だけれど、アメリカの医療費は冗談のように高い。
それに加えて、こんな永住権を取る為の検査などに保険の適用は当然無く、結局このチェックの費用、実費で$300以上はかかる事となった。グリンカードの申請料を合わせると、今までに軽く$1000はかかっている。

半年前にアウトレットで手に入れたハッシュドパピーのブーツを履き潰し、ただ同然で手に入るスナズリ料理を工夫して食い繋いでいる私にとって、最早この『天文学的』な数字の羅列、脳みそ爆発一歩手前であったりする。
まあこれも、『貧乏人はアメリカに来るな』といった移民局からのメッセージだったりするのだろうか。

この検査の事を聞いたクリスは、『そんな検査なんて僕が全部出来るから、君は診察時間外に僕のクリニックまで来てくれるだけでいいよ。』と言ってくれた。しかし、後でローヤーに確認した所、生憎このチェックには、移民局指定のドクターが決まっているという。がっかりだ。

 

 そうして最終的に選んだ場所は、『サンフランシスコの中でも一番料金が安い』とティファニーが紹介してくれた、チャイナタウンにある小さな中国系のクリニックだった。

ミュニに乗って、彼女から渡されたメモを頼りにそのクリニックを目指して行く。
さすがにチャイニーズの彼女の紹介、目的地の近くまで来ると、ブログ, エッセイ, シングルマザー, 海外生活, 人気のブログ, 注目のブログ, 話題のエッセイ, カリフォルニア生活, アメリカ生活, ノンフィクション, 現代画家, 人気, アーティスト, サンフランシスコ, フェースブック話題の人, 話題の人, 海外の日本人アーティスト, チャイナタウンそこはもう全くの『中国』だった。

様々な国からの移民が集まり、各々に特徴あるコミュニティーをつくっているここサンフランシスコの街。このチャイナタウンを始めとして、イタリアンタウン、ジャパンタウン、そしてリッチモンドの方に行くと、ロシア人が沢山住む地区があったりして、行く場所々で気軽にミニ世界旅行気分を楽しめる。

今日も道中、ダウンタウンの『メイシーズ』の前でストックトン・ストリートを通るバスに乗り換えた途端、そこからは一瞬にして、白人の社会から『中国』へと飛ばされた。

言わずもがな、このストックトン・ストリートの先はチャイナタウンへと続いている。その為、ここを通るバスの乗客の大半は中国人に占められていて、車内では中国語が大声で飛び交い、バスに乗っている白人といえば、殆どが観光客くらいのものである。
普段、サンフランシスコの街中を走る国際色豊かなバスの中とは確実に雰囲気も違い、なんとも、アジアの生活感にどっぷり浸された車内の空気だったりする。

 

 目指すクリニックのロケーションは、もうあと数ブロックでチャイナタウンの外れに差し掛かろうとする場所にあった。

ごみごみした忙しいチャイナタウンとスマートなノースビーチの分岐点に位置し、そこでは、アジア情緒溢れる『中国』に加え、『イタリア』からの姦しい空気もミックスされて流れて来る、ちょっと変わった街の風景が描き出されブログ, エッセイ, シングルマザー, 海外生活, 人気のブログ, 注目のブログ, 話題のエッセイ, カリフォルニア生活, アメリカ生活, ノンフィクション, 現代画家, 人気, アーティスト, サンフランシスコ, フェースブック話題の人, 話題の人, 海外の日本人アーティスト, チャイナタウンていた。

干した乾物やら、見た事もない食べ物でごちゃごちゃに埋まった長い長い商店街を通り抜けると、次のブロックからはもう、お洒落なテーブルを歩道に並べるイタリアンレストランが続いている。

そこからダウンタウンの方に目をやると、霞の向こうに高層ビルの山が見える。

カラフルに連る建物の並びの向こうには、銀色に輝く巨大なベイブリッジが、真青なサンフランシスコ湾を背景にしてのぞいている。

世界中の色んな物を少しづつ寄せ集めて作られた欲張りな景色。
まるで突然、玩具箱の中にでも迷い込んでしまったような不思議な錯覚を感じる。

 

 さて、そんな風景を観光客気分で楽しみながら、ついにクリニックまでたどり着く。
何やらわけの分らぬ中国語のお知らせがべたべた貼られたドアを押して、恐る恐る中に足を踏み入れてみる。
やっぱりそこも、ご期待に漏れる事はなく、中国一色に染まっていた。

壁にあるポスターは、もちろん全て中国語。そこには白人の姿なぞ一人もなく、私のアジア人の外見のせいか、受付のカウンターでも当然のごとく中国語で話し掛けられてしまう始末。
うーん‥。まあこれはこれでなかなか新鮮な気分ではある。

しかし、浮かれるのも束の間、何とかカウンターにチェックインが成功した後は、これまた予約を入れていたにも関わらず、当然のごとく、そこで二、三時間の待ち時間を言い渡された。
しつこいようだが、さすがに中国だったりする。

この長い待ち時間。
中国語のテレビが喧しく響く待ち合い室で、まるで喧嘩をしながら怒鳴りあっているような中国人のオバさんたちの世間話を隣にただぼーっとそこに座っていても仕方がない。
一通り中を見て回った後は、一声カウンターに声をかけ、さっさと建物を抜け出して、さっき見たイタリアとの国境にあった公園で日光浴でもしながら時間を潰す事にした。

 

 外の空気を一息吸うと何だか気分もほっとした。
公園に向かって歩きながら、大きな深呼吸を繰り返す。強いアクセントの中国語に二日酔いして痺れた頭が、やっとピンとリセットされた。
頭の上には雲一つない空がどこまでも気持ちよく続いている。今日もいい天気だ。

昼下がりの公園では、人々が思い思いにお日様の光を楽しんでいた。
こんもりと繁る緑があちこちに優しい木陰を落としている。

日溜まりの芝生の上にぱりっとしたレジャーシートを広げてピクニックを楽しむブログ, エッセイ, シングルマザー, 海外生活, 人気のブログ, 注目のブログ, 話題のエッセイ, カリフォルニア生活, アメリカ生活, ノンフィクション, 現代画家, 人気, アーティスト, サンフランシスコ, フェースブック話題の人, 話題の人, 海外の日本人アーティスト, ノースビーチ, 公園, 教会, ワシントンスクエア, 昼下がり, ひなたぼっこ子供連れのファミリー。その横では、大胆な格好をした若者達が、まるで公園の芝生をビーチか何かと勘違いしているように並んで寝転び日光浴を楽しんでいる。木陰のベンチにはお年寄りの社交場ができていて、ひとなつっこい犬たちを連れたハイカラなご老人たちが、新聞や本を片手にのんびりと会話を楽しんでいる。
早速私も耳にウオークマンのイアフォーンを突っ込むと、ごろんと芝生に横になった。

目の前が一面ブルーに染まる。
思いもかけずにこうして突然どこまでも澄み渡る空に向かい合ってしまうと、そのまま自分の存在が、遥か遠くの青のスクリーンの中へと吸い込まれて行く心もとなさを感じた。

青臭い芝と土の匂い。小学生の頃に行った遠足の記憶がよみがえる。
顔に当たるお日様の匂いに、陽にほした布団にくるまって眠る幸福な気分を思い出す。
『そういえば、最後にベッドでお日様の匂いを嗅いだのは何時だっけ?』
閉じた瞼の裏側に、忘れていた記憶のドアが開いて行く。

 

 ‥どれくらいそうして時間の隙間を漂っていたのだろう。ウトウトしかけた目の前に、突然ぬっと、大きなレトリバーの鼻先が現れた。
その毛むくじゃらで『ど』アップのいたずらな顔に、感覚のピントが集中する。一瞬おいて、思わずプーッと吹き出した。

フワフワと宙を漂よっていた気分が一挙に現実に掴み戻される。
さっきからそこらを走り回っていたそのやんちゃ坊主は、仰向けになって空を見詰めたままビクリとも動かない私を見て死んでいるとでも心配してくれたのだろうか。私が芝生から背を起こすと、またフリスビーをくわえて向こうの方へ駆けて行った。

 ハッとして時計を見ると、時間はもう、いつの間にか二時間程過ぎていた。そろそろ私の順番がやって来る。
プルプルと頭を振って服に付いた芝生を払うと、また中国に戻って行く腰を上げた。

 

 いよいよチェックが始ると、看護婦から、このグリンカードの申請をする全ての項目にパスするには、いくつもの予防接種や検査を何日かに渡って受けなければいけないということを告げられた。
もちろん、HIV検査もお約束である。

健康診断なんて、最後にそれらしい物を受けたのはもう学生時代の話である。
その後社会で接待だ何だと飲み歩いたツケが回って来たのか、私の身体にも、もうあちこちガタが出てきている様子だ。今回改めて受ける検査にもしっかりその影響はでたようで、検査の過程も思うようにスムーズには進んではくれなかった。

薬を腕に皮下注射して、その反応の大きさでレントゲンを撮るかどうかを決めるスキンテストでは、何と、思いっきりの陽性反応が出てしまい、しっかり漏れなく胸のレントゲンまで撮られる羽目となった。
ブログ, エッセイ, シングルマザー, 海外生活, 人気のブログ, 注目のブログ, 話題のエッセイ, カリフォルニア生活, アメリカ生活, ノンフィクション, 現代画家, 人気, アーティスト, サンフランシスコ, フェースブック話題の人, 話題の人, 海外の日本人アーティスト, レントゲン, 骸骨, カラオケ, グリンカード, メディカルチェックそれに加えて、一度レントゲンを撮った後に、今度は何やら胸に怪しい陰があるという。
『ガンかもしれない』などと脅かされ、次の日にまた再度レントゲンを撮られることになった。

結局三度めのレントゲンの後、間抜けな事に、何とその陰の正体というのが『乳首』の陰だというのが判明した。
うーん、さすがに中国侮れない‥。

お陰様で、神経はすり減り、レントゲンの余分な費用でお財布もしっかりすり減って、全く『お願いしますよ』と一言ぶちかましたくもなる状況の中、このおとぼけメディカルチェックは終了した。
まあ、色んな阿呆らしい回り道もしたけれど、今では全てOKである。やっとドクターの書類がおりた時には心からホッとした。

 

 全ての検査が終了すると、受付で看護婦から書類一式の入った封筒を受け取った。そこには厳重に封印が押してある。

「移民局に出す前にその封を開けてしまうと、書類は全部無効になっちゃいますからね。」

やっぱりここは中国、最後まで気は抜けない。

 

 はてさて、最後に何やらそんな浦島太郎の玉手箱のようなお土産を頂いて、今回の『中国訪問』には無事幕を下ろされた。
これでまたひとつグリンカードに近付いた。

次から次に、こうしてわけの分らない事ばかりに振り回される戸惑いだらけの毎日だけれど、時間が経って振り返れば、こんな時の欠片たちも楽しい思い出に変わっていたりするのだろうか。

今起こる一つ一つの物語が、未来の思い出を刻んで行く。

 

スポンサーサイト

いろんなブログが一度に探せるぶろぐ村ランキングはこちらです♪ 〜Enjoy

[2012/03/29 12:09] | エピソード | トラックバック:(0) | コメント:(0) | page top↑
<<エピソード9 | ホーム | エピソード11>>
コメント:
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック:
トラックバック URL
→http://hifromsanfrancisco.blog.fc2.com/tb.php/11-e3b22869
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。